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IBM 709はIBMが1958年8月に発表した初期のコンピュータシステムのひとつ。IBM 704 の改良版である。IBM 709 では、入出力のオーバーラップ機能、間接アドレス指定、十進数命令などが追加されている。ワード長は36ビットで、アドレス空間は32Kワードであり、1秒間に42,000回の加減算または5000回の乗算が可能とされていた〔IBM 709 at Columbia University history page 〕。 オプションのハードウェアエミュレータで IBM 704 のプログラムを実行することができた。これは初の商用エミュレータである。レジスタとよく使われる 704 命令が709のハードウェア上でエミュレートされた。複雑な 704 命令は 709 のソフトウェアでエミュレートされている。 709は真空管を使っている。709をトランジスタ化したのが IBM 7090 で、1959年11月に登場した。 バッチ処理OSの FORTRAN Assembly Program は、709向けに開発されたのが最初である。 == レジスタ == IBM 709 の持つレジスタは次の通り。 * アキュムレータ×1、38ビット * 積・商レジスタ×1、36ビット * デクリメントレジスタ×3、15ビット デクリメントレジスタとはインデックスレジスタであり、ベースアドレスからその値を引いて実効アドレスとするため、このように呼ばれた。2の補数で加算を行う命令も用意されていた。1命令で3つのデクリメントレジスタ全てを関与させることもできる。命令にある3ビットのタグフィールドは各ビットがそれぞれデクリメントレジスタに対応しているので、複数をONにすれば複数のデクリメントレジスタをアドレス計算に使用できる。ただし、その場合デクリメントレジスタの内容を加算するわけではなく論理和で結合する〔IBM 709 Reference Manual, Form A22-6501-0, 1958.〕p. 12。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「IBM 709」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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